Dream Baby Dreaming

カテゴリ:PARIS COLLECTION( 32 )

THOM BROWNE PRINTEMPS ÉTÉ 2012

THOM BROWNE

パリ8区にある「Maxim's de Paris」。1893年に始められて以降、レストランであるだけでなく、フランス社交界の中心的な存在として位置したという歴史がある。今回、NYのファッションデザイナーThom Browneは、ここを会場にし、自身のアイデンティティでもあるグレースーツ、トリコロールカラーにソワレの女性のドレスを足し、セクシーで退廃的なムードを醸していた。独特のシェイプを描いた帽子は、ランプシェードからインスピレーションを受けたという。帽子に付いたフリンジは、ジャケット、ドレスとなって現れる。ストライプは縦横と交わり、目に映える。ショーマンシップに溢れたものであり、興奮して見れたのは間違いないのだが、ショーピースとくるぶし丈のグレースーツとの間のギャップを感じてしまうのは何故なのだろう。アメリカン・トラディショナルを謳うことのできるデザイナーなだけに、違うアプローチでも見てみたいと思う次第である。

メンズコレクションの模様を伝えるのもこれでラスト。
la modeに対する、執拗なラブレターを綴るのもここで一休み。
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by drmbbydrm | 2011-07-27 19:35 | PARIS COLLECTION

QASIMI HOMME PRINTEMPS ÉTÉ 2012

QASIMI HOMME

今回のファッションウィークで様々な国のデザイナーのコレクションを拝見した。
多くを見た中でも、唯一の中東圏、アラブ首長国連邦をオリジンに持つKhalid Al Qasimi。
インビテーションにはバロック様式を細密画のようにレイアウトしたグラフィックが描かれ、テーマには「SEIZURE」と書かれていた。この単語は、つかむこと;つかまえられること、差し押さえ、押収、(敵地・支配権の)奪取、発作;卒中という意味がある。デザイナーはこの言葉の多義的な部分に惹かれたのかもしれない。デフィレはミリタリーの要素をフォーマルに落とし込んだものが多く、顔を覆うマスクはどことなくテロリストを彷彿とさせた。また、先のインビテーションがスーツの柄になっていたり、カモフラージュが出てきたりと、モノトーンにスパイスを添えていた。
ちょっとした仮説なのだが、非西洋圏のデザイナーの場合、自国の文化的背景に洋服(日本ではこういう定義がされていること自体、かなりドライ)がないため、一旦服を客観視する必要が生じ、そこから一歩進んでゆくか、客観的な透明性を維持し続けるかとった命題に突き当たるのではないだろうか。それを考えると、このデザイナーのデフィレは透明感のあるものだった。
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by drmbbydrm | 2011-07-23 19:27 | PARIS COLLECTION

SONGZIO PRINTEMPS ÉTÉ 2012

SONGZIO

SONGZIOは韓国出身のデザイナー。日本でその名を聞くことはあまりないが、そのキャリアは長く、90年代初頭から活動しており、2007年以降、舞台をパリに移している。
このデフィレでは、最後まで堅苦しさを感じてしまった。身体を衣服で拘束しているようなイメージ。良くいえば、質実剛健という雰囲気。最初から途中まで黒のルックが続き、シルエットも肩の張った雄々しいものが多く、カッティングも非常に直線的であったため、ある種の強迫観念を感じ、息が詰まってしまったのだろう。どこか自分を受け入れてくれるスペースはないだろうかと探していると、ふと抜け感のある紺色のルックが出てきたので、気が楽になった。

SONGZIO
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by drmbbydrm | 2011-07-21 22:03 | PARIS COLLECTION

DAMIR DOMA PRINTEMPS ÉTÉ 2012

DAMIR DOMA

「INTO ROOMS OF LIGHT」と名付けられたコレクション。数シーズン前まで、ボリュームのあるシルエットを強く打ち出していたが、ミニマルに変わってきている。全体的にミニマルになった分、レイヤードの仔細さにポイントが絞られている。縦にストンと落ちるようなシルエットだが、袖が緩やかに膨らんでいたり、サルエルパンツを合わせていたりとボリュームの強弱の付け方が面白い。素材も軽やかで、モデルが歩く度に、服が風になびいて揺れる。バックスタイルも印象的で、ジャケットの後ろ部分が透ていたり、背中の肌が露出したものがあった。
バンドを用いたアイテムは、かつてのHelmut Langを彷彿とさせる。ただ、Langのアーカイヴを見ると彼は身体のプロテクションとしてバンドを用いていたのに対し、Damir Domaはあくまでも帯として「締める」ことに重きを置いているのではないだろうかという気持ちを抱いた。身体に沿って、はらりと動く衣服。両者の間に生まれる緊張感がデザインされていた。
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by drmbbydrm | 2011-07-19 10:28 | PARIS COLLECTION

PETER PETROV PRINTEMPS ÉTÉ 2012

PETER PETROV

PETER PETROV

確か、数年前はグラフィカルなテキスタイルの衣服が多かったはずだ。それが、いつの間にか非常にミニマルな衣服ばかりとなっていた。とてもクリーンでウェアブル。デフィレを見た直後は、日本人が好むアイテムが多そうと漠然と考えていたが、後々になってCÉLINEの文字がちらついた。色のトーンや中性的な雰囲気、リラックス感のあるスリムなシルエット、そして化学繊維を革に代えれば。。。メンズだから楽しんで見ることが出来たが、これがレディースだったらどうだろう。ただ、コットンを用いた衣服のクオリティは高く、ミニマルながらも捻りのあるシャツの切り返しやジャケットのカーブ、パンツのダーツが美しかった。

PETER PETROV
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by drmbbydrm | 2011-07-18 20:07 | PARIS COLLECTION

3.1 PHILLIP LIM PRINTEMPS ÉTÉ 2012

3.1 Phillip Lim

Bastille広場を少し西に進んだ廃工場の様なスペースで3.1 Phillip Limのプレゼンテーションは行なわれた。プレスリリース冒頭にアメリカのスケーター・カルチャーの黎明期を築いたZ BoysのCraig Stecyckの言葉があるように、今回はスケーターへのオマージュや共感がモチーフとなっていた。アメリカ西海岸のスケーター達が、空のプールに侵入しボードを滑らせていた背景を意識してか、工場内に、アメリカ家庭のプールのような滑らかなフォルムの仕切りを設けていた。例えば、パンツはルーズだがテーパードになっていたり、ラバーソールの靴でアクセントを出したりと、全体的にルーズなシルエットでありながらも収まりが良く、現代的にリサイズし、エレガンスを添えている。スポーツの要素の足し方も嫌味がない。うぐいす色のような薄いグリーン、藍色、ペールカラー、マット感のあるブラウンが優しく彩る。
カルチャーへのオマージュの場合、下手すると真似で終ってしまうが、Phillipのバランス感覚は優れていた。ただ、実際のスケーター達が着るかどうかは分からない。そこが、良くも悪くも出自や感覚の違い、端的に言えばAdam Kimmelとの違いなのだろう。

3.1 Phillip Lim

3.1 Phillip Lim
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by drmbbydrm | 2011-07-18 09:25 | PARIS COLLECTION

BERNHARD WILLHELM PRINTEMPS ÉTÉ 2012

Bernhard Willhelm

Bernhard Willhelm

Bernhard Willhelmほど、EXTREMEという言葉が似合うデザイナーはいないだろう。
観光客が行き交うシャンゼリゼ通り。ここに位置するメルセデスベンツの展示会場を貸し切ってデフィレは行なわれた。ベンツがファッションウィークのスポンサーであることを抜きにしても、ベンツのなかを縫うように歩くという演出がにわかに信じがたい。
「100%」とインビテーションに書かれていたように、内容はBernhardのカラーが全開。女性(?)ボディビルダーのエキセントリックなミュージックパフォーマンスに合わせ、モデル達が登場。スポーツ、ネオンカラー、グラフィティ、民族調、アンダーウェア、ゲイといった様々な言葉が飛び交うも、結局はBernhard Willhelmという着地点に収まるところがスゴい。「100%」のほかに、「XXL」といったワードを随所にアイテムに落とし込んでおり、テーマを強調していた。ラストはフランスのゲイポルノ俳優のFrançois Sagatで終るところも非のうちどころがない。正にone and onlyのデフィレであった。

Bernhard Willhelm
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by drmbbydrm | 2011-07-17 03:10 | PARIS COLLECTION

ANN DEMEULEMEESTER PRINTEMPS ÉTÉ 2012

ANN DEMEULEMEESTER

Annの会場はいつもCouvent des Cordeliersにて行なわれる。今回は一面に砂を撒いてのスタートであった。多くのデザイナーなら、おそらく砂といえばビーチを連想させようとするだろう。しかし、彼女のコレクションを見て、ビーチを浮かべた人はいないはずだ。モデル達は、砂漠を彷徨うノマドのようであった。肌が透けるというよりは露出してしまうインナーにジレやタキシードを合わせ、シルエットは緩やかな曲線を描いている。衣服の間に生まれる詩情。白、黒以外に、黄砂のような色合いが目立ち、砂漠と静かに対峙しているかのよう。革の帽子やフリンジのディティールが、ほのかに異国情緒を漂わせていた。
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by drmbbydrm | 2011-07-17 01:36 | PARIS COLLECTION

HENRIK VIBSKOV PRINTEMPS ÉTÉ 2012

HENRIK VIBSKOV

HENRIK VIBSKOVのデフィレはパフォーミングアートと合体したものであった。4つの小部屋をモデル達がドアを開けて訪れていくストーリー。高校の中庭内のセットであったため、これではインドアかアウトドアか判別つきにくいと考えていたところ、途中から部屋を区切るフェンスが廻りだし、ますます空間の隔たりが曖昧になっていった。モデル全員が三重レンズのサングラスとベレーを身につけ、フォーマルとアウトドア、テキスタイルの豊かなニット、パンツが独特のコーディネートで混ぜ合わされていく。セットの影響もあり、とても浮遊感のあるコレクションであった。
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by drmbbydrm | 2011-07-13 22:06 | PARIS COLLECTION

BORIS BIDJAN SABERI PRINTEMPS ÉTÉ 2012

BORIS BIDJAN SABERI

ドイツ出身のデザイナーBoris Bidjan Saberi。出自のためか、どことなく共産圏の香りを感じる。退廃的で朽ちた美しさとでもいおうか。勝手なクリシェなのかもしれないが、私的に、工場の鉄筋の錆びた質感に触れることと、(旧)共産圏の文化を体感することは相似している。
今回はミリタリースポーツ、工場の作業着を意識させるディティールが多かった。色はダストカラーのみで、バックスタイルにボリュームを持たせたり、ミニマルな装飾を施したりしており、ユニークであった。彼に限らず、いくつかのデフィレでフロントとバックスタイルの変化に幅を持たせていた。

BORIS BIDJAN SABERI
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by drmbbydrm | 2011-07-13 05:35 | PARIS COLLECTION