Dream Baby Dreaming

CINÉMA EN PLEIN AIR



月日は流れて、パリはいまヴァカンスの期間である。エッフェル塔や凱旋門は、観光客で賑わっている。パリの人々はこの街を抜け出し、存分に各々のヴァカンスを楽しんでいることだろう。お国事情として、皆が一斉にヴァカンスを取るのではなく、時期をずらして取るらしい。例えば、子供を持つ人を優先させるといったように。

住人のいない空虚なパリ、観光客ばかりのパリ。

しかしヴァカンスに出掛けない人々のためにも、パリは創意工夫をこらしている。今回は、自分の住んでいる場所みたく、パリのすみっこで行なわれるフィルムフェスティバル「CINÉMA EN PLEIN AIR」について述べようと思う。
このイベントはParc de la Villetteの屋外のスペースを用い、7月19日〜8月21日まで開催される。日没時、だいたい22:15〜22:30に開始され、毎回一本の長編映画(日によってはプラス短編映画)を上映する。なので終了は終電間近。しかしながら、屋外の開放感と鑑賞が無料ということもあり、多くの人々が訪れている。
扱う映画はフランスだけでなく、世界各国のものが揃っている。日本の映画はないものかとスケジュールを確認したところ、監督は日本人ではないものの、数年前に話題になった「TOKYO」が上映されるのを発見。これは東京をテーマにしたオムニバス映画で、3人の映画監督がこの地をテーマに映画を製作したもの。未観賞であったため、この際観ることにした。付け加えとして、この「TOKYO」、なかでもLeos Caraxの「MERDE」がフランス人にどのようなリアクションをもたらすのかが気になったのも、僕に足を運ばせた理由のひとつ。
実際の映画は想像力を刺激する素晴らしいもので、日本人、東京に暮らす人々のセンシティブな部分が見事に描かれていた。先の「MERDE」は、怪人Merdeが東京の街を襲うという内容で、このセンシティブな部分に警笛を鳴らしたかのような作品であった。この極端な怪人を笑うのか、恐れおののくのかが大きな分かれ目であり、僕は恐れるまでは至らなかったものの、社会の風刺としてドライに観ていた。この映画で驚いたのは、多くのフランス人が終始笑っていたことであり、出自や国民性の違いを感じずにはいられなかった。こう思うのも僕がセンシティブな日本人だからだろうか。これがMerde à Parisだったら彼らのリアクションも異なるのだろうか。。。

そして、写真は「TOKYO」と合わせて上映されたMichel Gondryの「La Lettre」から。


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by drmbbydrm | 2011-08-01 20:29 | PARIS